サンテスト株式会社

使用用途別シリーズ別

自社製品

インテリジェントサーボコントローラ I-SACシリーズ
油空圧サーボコントローラ
インテリジェントサーボコントローラ I-SACシリーズ写真
【特長】
・従来のPID制御に代表される古典制御を完全に超えるコントローラです。
・現代制御理論の一つである単純適応制御(Simple Adaptive Control)を採用、制御対象のパラメータの変動や経年変化による影響を自動的に吸収するロバスト適応制御を実現。
 ユーザーが予測不能な環境変化が発生しても、適応則に基づきその影響を最小限に抑え、ロバストな制御を提供します。
・あらゆる位置決め、荷重制御など多彩なサーボアプリケーション

【はじめに】
油空圧サーボシステムを支える制御理論は古典的なPIDが一般的です。この理由は、油空圧技術者が長い間このPIDに慣れているからに過ぎません。
この一般的なPID制御であっても適当な制御結果を得るためには、制御対象の情報、具体的に言えば伝達関数などの情報を必要とします。これらの情報がない場合は、現場でのゲイン調整を試行錯誤しなければなりません。比例ゲインの調整だけですめばそれでもいいのですが、積分Iや微分Dをシステムに組込もうとする場合、現場の手探りで行うわけにはゆかなくなります。
油圧サーボシステムを手軽に利用しようとするユーザーにとっては、これは本当に厄介です。
このような問題を解決するのがI-SACサーボコントローラです。

【性能が良いサーボコントローラの条件とは】
サーボコントローラに特に必要不可欠な制御性能には次の三つが挙げられます。
①応答性
 応答性とはその名のとおり、制御したい量(シリンダ位置や圧力など)をどれくらいの速度で到達させることができるか、またその到達過程において行き過ぎ(オーバーシュート)が生じないかが問題です。
②定常偏差(停止精度)
 所望の速度で到達させることができたとしても、移動させたい量と実際に移動した量の間に大きな差があってはサーボシステムを設計した意味がありません。したがって定常状態における目標値と実際の量の差量、すなわち定常偏差をどの程度まで減らすことができるのかはシステム全体の精度を決める意味で重要です。
③運用や調整の容易さ
 あるコントローラを使い、上に述べたような制御性能が満足できたとしても「半年ほど経つと制御性能が悪化した」あるいは「調整に半月を要した」のではサーボコントローラとして魅力的といえるでしょうか?おそらく現場で実際に運用するエンジニアの負担が増えるだけでしょう。

【I-SACサーボコントローラが提供する性能】
①制御性能
図1は典型的なシリンダ位置制御系で目標値を1に設定した場合のPID制御およびI-SACサーボコントローラ制御のステップ応答波形の一例を示しています。PID制御の何れにおいてもオーバーシュートを持ち、振動しながら目標値に収束していますがI-SACでは高ゲインフィードバックが実現できるため、スムーズかつ速やかに収束させることができています。また、定常偏差についてはPI制御およびPID制御と同様にI-SACにも内部に積分補償機能を持っているため完全に0にすることができています。
②状況の変化に対する耐久性
図2は上記と同じシステムで、調整パラメータはそのままにシリンダに載せた物体の質量だけが約3倍とした場合の制御結果を示しています。PID制御では振動が激しくなっており、つまり現場でエンジニアがパラメータの再調整を迫られることを意味しています。一方のI-SACでは内部に自動適応機構があるため、その制御性能に殆ど変化は見られません。
③パラメータの調整
I-SACのパラメータは僅かしかありません。しかもPID制御のようにゲイン特性図や位相図および計算式を使う必要もなく、現場で応答を確認しながら調整することが可能です。


以上簡単にご紹介しましたがI-SACサーボコントローラはお客様の「より高性能なサーボ系を設計したい」というご要望にお答えできる唯一の選択肢であることがお分かり頂けたと思います。PIDやその他のコントローラの置き換えとしてI-SACサーボコントローラをお役立て下さい。


外形寸法図

図1 図2 I-SAC ブロック図 
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